2012年3月10日土曜日

通関士試験の合格率について:前篇

通関士試験の合格率については、第40回(平成18年度)に回答方式が全てマークシートに変わってからは、

第40回:7.0%
第41回:7.7%
第42回:17.8%
第43回:7.8%
第44回:9.8%
第45回:9.9%

と、第42回を除いては軒並み10%以下となっています。
問題内容については記述式の時の方が難しかった、いや本来問題の難しさは変わっていないなど、過去の合格者やいろいろな通関士試験対策本やサイトで意見が出ていますが、受験者数が10000人辺りでこの合格率が続くということは、単純に過去よりも難しくなっているのだと私は思います。

しかもこの合格率は一部科目免除を受けた人も含まれており、3科目受験者だけの合格率を見ると更に数字は低くなるということを以前書かせていただきました。
では、具体的に3科目受験者の合格率はいくつなのでしょうか?

それでは2011年に行われた第45回の試験を解析してみたいと思います。
http://www.customs.go.jp/tsukanshi/45_shiken/45shiken_kekka.htm

受験者数:9131人
合格者数:901人
合格率:9.9%

これが発表されている数字です。では同ページに記載のある一部科目免除者の数字を抜き出してみます。

2科目免除:173人
1科目免除:606人

となっております。

ここでは一部試験免除者の合格率の数字は記載されていないので、以下の合格者の発表ページを参照してみます。
http://www.customs.go.jp/tsukanshi/45_shiken/45shiken_gohkaku.htm

合格者が受験番号順に記載されているのがお分かりかと思います。
よくよく注目してみると、1000番台、2000番台の受験番号は合格者の番号がつまっており、3000番以上は間隔が空いているのが分かります。

この内1000番台は、2科目免除者、2000番台は、1科目免除でそれ以上は3科目受験者ということが推測されます。それを元に各条件で受験した3者の合格人数が以下の通りになります。

2科目免除者:133/173名(合格率:76.9%)
1科目免除者:128/606名(合格率:21.1%)
3科目受験者:640/8352名(合格率:7.7%)

純粋に3科目受験者だけで考えると、7.7%という数字になりました。それと同時に2科目免除者の脅威の合格率がお分かりかと思います。

もう少し整理してみると、
一部科目免除者の合格占有率:261/901名(29%)
3科目受験者の合格占有率:      640/901名(71%)

ということが分かります。同様に45回以前の数字を計算すると、

第44回合格者数:929名(9.8%)
2科目免除者:167名(167/246名 合格率:67.9%)
1科目免除者:83名(83/571名 合格率:14.5%)
3科目受験者:679名(679/8673名 合格率:7.8%)

第43回合格者数:807名(7.8%)
2科目免除者:234名(234/321名 合格率:72.9%)
1科目免除者:107名(107/586名 合格率:18.3%)
3科目受験者:466名(466/9460名 合格率:4.9%)

第42回合格者数:1847名(17.8%)
2科目免除者:291名(291/368名 合格率:79.1%)
1科目免除者:95名(95/594名 合格率:16%)
3科目受験者:1461名(1461/9428名 合格率:15.5%)

第41回合格者数:820名(7.7%)
2科目免除者:229名(229/297名 合格率:77.1%)
1科目免除者:182名(182/661名 合格率:27.5%)
3科目受験者:409名(409/9737名 合格率:4.2%)

少し長くなったので解説は後篇に移らせていただきます。





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