2012年3月19日月曜日

通関業者の役割:後編

それでは引き続き個人での輸入手続きについて。

1については同様です。

2.インボイス、パッキングリスト、B/L、ARRIVAL NOTICEを手に入れ、必要であれば保険証券も手に入れることができれば書類の準備は完了です。

3.上記の書類を揃えて、到着した貨物の輸入地を管轄する税関へ赴きます。

4.税関で用意される書類に必要事項を記載し、発生する関税、消費税を計算します。また必要であれば税関によって荷主立会いの元、検査が行われます。

5.関税、消費税の計算が終わると、納付書という税額が記載された書類を渡されるので、国税の収納ができる銀行へ行き、必要な税を納付した上で、収納印を納付書に押印してもらいます。

6.持ち帰った納付書を税関の収納課へ提出すると…おめでとうございます。無事貨物は輸入許可になりました。
しかしまだやる事は残っています。

7.ARRIVAL NOTICEを発行した代理店に赴き、日本到着までにかかった費用と、必要に応じてB/Lのオリジナルを提出し、D/O(デリバリーオーダー)を発行してもらいます。

8.貨物の到着した倉庫に向かい、D/Oを渡し貨物を引取ってやっと貨物はあなたの物になりました。

取り引き形態によっても違いますが、おおよそこのような流れです。

流れを見ると自分でもできそうな気もしますが、実際は保険の掛け方、代理店の場所、貨物の引取り場所など、通関業者であればすぐ分かることも、個人ではなかなか調べることができません。
よくあるのは貨物が日本に到着しているが、代理店から連絡が無く、気付いた時には高額な保管料が発生していたなどです。
上記の手続きは個人でやると早くても丸一日、書類不備などトラブルがあれば一週間はざらに必要になります。

これでは余りにも面倒なので、我々のような通関業者へ業務を委託し、必要な手数料(取扱料10000円程度、通関料は定められた金額以内)を支払うことで手間と時間を節約するのです。

通関業者では貨物の到着後、倉庫で貨物が確認でき次第申告を行い、おおよそではありますが半日から一日程度で貨物を引取り配送することができます。

そういう訳で多くの企業は通関業者へ業務を委託することで、手間と時間を省いているのです。

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