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2012年3月6日火曜日

通関士の現状その5

その4では通関士の確認を受けるには高い壁があることを書きました。
それではどの様にして通関士という職に付くのかということを私なりの意見として述べたいと思います。

方法その1:外回りの要員として採用される。
通関業者では毎日税関へ書類を持ち込んだり、貨物の検査立会をする為に内勤以外に外回り専門の人間を雇う事があります。一般的にこの役目は定年後再就職した年配の方や、通関部に配属された新人が担う事が多いのですが、最近はどの会社も新卒を余り採らないので、年配の方が辞められた際に、外部に求人を出す事があります。
必要なのは自動車免許ぐらいで、検査貨物が税関に到着するまでの待ち時間で、実際に様々に書類を見る事もできますし、税関ではいろいろな通関業者の人達と知り合いになることができます。
本人にやる気があり、通関士として適性があると会社に認められれば、内勤を任せられる事ももちろんあります。

方法その2:通関業者の他部署からの転属を狙う。
経験のない通関士資格者がいきなり通関部へ配属されるのは難しいと書きましたが、通関業者のほとんどは運送、倉庫、国際物流などの業務がメインで、その方面の求人は通関士の求人に比べると格段に多いです。
特に営業部門では通関士試験合格者は、未経験であっても優遇されます。
まずは他部署に入りこんで、社内で通関部への転属を狙うのもありだと思います。

方法その3:派遣社員として通関部へ派遣される。
多くの通関業者では派遣社員が活躍しており、中には通関士として税関長の確認を受けている人もいます。
ただ未経験者はちょっとつらいかもしれません。

いろいろと書きましたが、もちろんこれ以外にも通関士へ通じる道はあると思います。
せっかく苦労して試験に受かったのですから、通関士として確認を受ける日がくることを願っております。


通関士の現状その4

そんなこんなで最近は特にハードルの高い通関士試験ですが、苦労して試験に受かっても実際に通関士として税関の確認を受ける為には更に高い壁が立ちはだかります。

その高い壁とは、通関業者の通関部に配属される必要があるということです。
この場合正社員、派遣社員と雇用形態は問いませんが、少なくとも通関部に配属される必要があります。
通関士の求人については、京浜、中京、阪神地区を中心にそれなりにあるようです。ただほとんどの求人が通関士資格だけではなく、実務経験を求められるのがほとんどです。もし一つの求人に通関士資格はあるが実務経験無しの方と、通関士資格は無いものの実務経験がある方の応募があった場合は、実務経験者が選ばれることが多いと思われます。
これは実際どこの業者もギリギリの人員で回しているので、教える時間がほとんどないからです。
それから小さい業者などでは通関士の届け出は最低限に抑えて、通関士試験をパスしたものの、従業者としてしか
登録していないケースもあります。
ただやる仕事は同じなので、割り切れる方であればそういう選択もあるのではないでしょうか。


通関士の現状その3

従業者についてもう少しだけ。

この従業者について理解しておくことは、通関士試験を受ける方にとっても大事なことです。
というのも、試験科目の一部免除はこの従業者として5年経過することで、実務の一科目を免除、15年で関税法などの計二科目の試験が免除となるからです。
そんなこんなで通関業者の中には、実際には通関業務に携わっていないのに、従業者として税関へ登録し、最難関の通関実務の試験を免除させようとする所もあります。

ちなみに通関士試験の合格者数の三分の一強はこの一部科目免除の人達です。
ですから、科目免除無しの場合の合格率は全体で8%程度の合格率とすると、3科目受験者の合格率は4〜5%程度になると思われます。

依怙贔屓と感じられる方も居られると思いますが、近年合格率が下がっている通関士試験の唯一の攻略法と言ってもいいかもしれません。


2012年3月5日月曜日

通関士の現状その2

その1では通関士とそれ以外の従業者(以後従業者)の人数について紹介しました。
では両者の違いとはなんなのかを説明したいと思います。

従業者として通関業務を行っているのはこのような方々です。

1.税関へ審査書類などを持ち込む、所謂外回りの方々
2.通関部に所属しているものの、通関士試験に合格していない(または受験していない)方々

この両者できることはほとんど変わりませんが、実務上大きな問題となるのが書類審査を行い判を押す行為と輸出入の申告等は通関士でないと出来ないことです(税関長から特別な許可を受けた者=限定した貨物の輸出入申告を除きます)。
説明は後日にしたいと思いますが、税関が通関業者に行う監査でもこの辺りは重点的にチェックされます。

通関士の現状その1

実務の紹介をする前に、自分の頭の整理も兼ねて、通関士に関わる数字について紹介したいと思います。

現在通関業従業者は15506人で、その内通関士として税関に登録されているのは7364人とその他が8144人となっています。(平成23年4月1日現在:税関ホームページより)
通関士に関してはご存知の通り、通関士試験に合格し、通関業者で通関業務に従事し、税関に確認を受けた者を指します。
ではその他の通関士以外の通関業従業者とはなんなのかと言いますと、通関士試験には合格していないものの、通関業務に従事する為に、税関に届け出を行った者を指します。

数字を見ても分かるように、ほとんどの通関業者では通関士とその他の従業者が席を並べて仕事をしています。



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