週末に更新しようと思っていたのですが、会社に資料を忘れてきた為できませんでした(-_-;)
そんなこんなで今回は暫8の歴史から入りたいと思います。
加工再輸入減税制度については昭和44年に当初は機械類の加工を対象に創設され、その後平成元年に織物製衣類(HSでいうところの62類)を対象として、初めて繊維製品の減免税制度が導入されました。とは言っても当初は輸出を認められる品物はかなり制限されており、委託加工の内容についても、既に裁断されている生地やボタンなどの付属品を縫製、取り付ける工程に限定され、今では許されている生地の裁断などもできない制度でした。
当時は輸出の申告時に生地だけではなく、全ての付属品を封印して、輸入時に加工された製品と封印された物を見比べて、税関は同一性の確認を行っていました。先輩方に聞いたところによると、始まった当初は輸出申告から許可まで2~3週間も必要で、また輸出する全てのアイテムを封印するということで、かなり苦労されたということでした。
以後順次加工制限の緩和や輸出の対象品目が拡大され、平成14年度にニット製衣類(61類)の追加、海外ストック取引(ストック暫8:今で言う関税暫定措置法施行令第22条第2項ただし書き)が整備され、微調整を重ね現在の制度へとつながっています。
この制度を用いて主に輸出入されている製品は圧倒的に61類、62類の編物、織物の衣料品です。
革製品なども一部制度の対象となっていますが、あまり利用されていないように感じます。
2012年5月22日火曜日
2012年5月17日木曜日
関税暫定措置法第8条(通称:暫8)の話:その1制度の概要
取るに足らない話が続いたのでここらで実務の話もしてみたいと思います。
通関業者でアパレルを扱っているのであれば、表題の関税暫定措置法第8条(通称:暫8)について、見聞きしている方もいるかと思われますが、今回はその話です。
予備知識として関税暫定措置法第8条とは、加工再輸入減税制度のことを指し、日本から外国へ原材料を輸出し、輸出許可の日から1年以内に製品として輸入される場合、製品に係る原材料価格相当分(いわゆる材料費+輸出にかかる経費(除く消費税))の関税を軽減する制度のことを指します。
減免税の対象となる製品は、革製のかばんや財布、服などの繊維製品、革製履物の甲、革製の自動車用腰かけの部分品があり、輸入するそれぞれの製品について使用できる原材料に決まり(縛り)があります。
この法律の趣旨としては、現在アパレル製品の輸入については、食品や汎用製品などと同様に国内産業の保護の為、おおよそ7~12%程度の関税が課されています。
しかし、諸外国特にアジアの人件費は日本とは比較にならないぐらい安く、また途上国においては経済の発展の初期段階として、多くの雇用を生み出すアパレル産業は重要な産業となることもあり、これ以上の関税を課すことで日本国内産業を守るのは難しい状況となっています。
そうした競争力の観点から日本では縫製工場の数が減り、縫製工場が減ることにより原材料となる生地や糸を提供する各企業の競争力まで削ぐことになる、そこで苦肉の策として考え出されたのが今回主題となる加工再輸入減税制度=関税暫定措置法第8条です。簡単に説明すると日本から輸出された原材料を使って、委託加工貿易を行うことで、その原材料分については関税を減税しますよ、という制度となっています。つまり日本の縫製工場は保護することはできないが、機能性繊維などの技術においては世界最先端の技術を持つ、日本の繊維産業を保護する為の法律とも言えます。
皆さんが買っている服の中にもこの暫8を用いて輸入された製品がありますが、タグの原産国表記については、縫製など最終的に製品にした国が表記されることになっている為、見分けることはできません。ただ、女性用の衣類やビジネススーツ、スポーツ用の多機能衣類やボタンや裏地、現地での入手が難しい物などは日本から輸出され、製品として輸入されることが多いようです。もちろん暫8を用いずに日本から原材料を輸出し、現地にて加工後通常輸入の形で流通している商品もあります(むしろこちらが主です)。
今では二国間や多国間でのEPAを用いることが増えてきましたが、現在日本にとって最大の貿易相手国であり、世界で最多の縫製工場を持つ中国との間にEPA等の締結がなされていないこともあり、まだしばらくこの暫定法は延長されると考えられます(2012年5月現在、2016年3月31日まで)。
通関業者でアパレルを扱っているのであれば、表題の関税暫定措置法第8条(通称:暫8)について、見聞きしている方もいるかと思われますが、今回はその話です。
予備知識として関税暫定措置法第8条とは、加工再輸入減税制度のことを指し、日本から外国へ原材料を輸出し、輸出許可の日から1年以内に製品として輸入される場合、製品に係る原材料価格相当分(いわゆる材料費+輸出にかかる経費(除く消費税))の関税を軽減する制度のことを指します。
減免税の対象となる製品は、革製のかばんや財布、服などの繊維製品、革製履物の甲、革製の自動車用腰かけの部分品があり、輸入するそれぞれの製品について使用できる原材料に決まり(縛り)があります。
この法律の趣旨としては、現在アパレル製品の輸入については、食品や汎用製品などと同様に国内産業の保護の為、おおよそ7~12%程度の関税が課されています。
しかし、諸外国特にアジアの人件費は日本とは比較にならないぐらい安く、また途上国においては経済の発展の初期段階として、多くの雇用を生み出すアパレル産業は重要な産業となることもあり、これ以上の関税を課すことで日本国内産業を守るのは難しい状況となっています。
そうした競争力の観点から日本では縫製工場の数が減り、縫製工場が減ることにより原材料となる生地や糸を提供する各企業の競争力まで削ぐことになる、そこで苦肉の策として考え出されたのが今回主題となる加工再輸入減税制度=関税暫定措置法第8条です。簡単に説明すると日本から輸出された原材料を使って、委託加工貿易を行うことで、その原材料分については関税を減税しますよ、という制度となっています。つまり日本の縫製工場は保護することはできないが、機能性繊維などの技術においては世界最先端の技術を持つ、日本の繊維産業を保護する為の法律とも言えます。
皆さんが買っている服の中にもこの暫8を用いて輸入された製品がありますが、タグの原産国表記については、縫製など最終的に製品にした国が表記されることになっている為、見分けることはできません。ただ、女性用の衣類やビジネススーツ、スポーツ用の多機能衣類やボタンや裏地、現地での入手が難しい物などは日本から輸出され、製品として輸入されることが多いようです。もちろん暫8を用いずに日本から原材料を輸出し、現地にて加工後通常輸入の形で流通している商品もあります(むしろこちらが主です)。
今では二国間や多国間でのEPAを用いることが増えてきましたが、現在日本にとって最大の貿易相手国であり、世界で最多の縫製工場を持つ中国との間にEPA等の締結がなされていないこともあり、まだしばらくこの暫定法は延長されると考えられます(2012年5月現在、2016年3月31日まで)。
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